
ブーズ・アレン・アンド・ハミルトン株式会社
2006年11月15日
新たに行われたグローバル・イノベーション調査では、
一部の企業がR&D支出額を他社より少なく抑えながら
優れた財務実績を上げていることが判明。
R&D支出額で世界のトップ1000に入る企業を対象に行われたブーズ・アレンの年次分析では、
R&D支出額と売上の伸び・収益・株主利益などとの間には統計的な関係のないことが判明。
経営コンサルタント企業ブーズ・アレン・ハミルトンの第2回グローバル・イノベーション調査によると、R&D支出額額で世界のトップ1000に入る企業の一部は、R&D支出額を競合他社より少なく抑えながらも、はるかに優れた業績を上げていた。この調査では、昨年は上位1000社のR&D支出額が200億ドル以上増えたが、資金だけでは効果的なイノベーションを獲得できないことが判明した。しかし、トヨタ、アップル、クリスチャン・ディオール、グーグル、キャタピラをはじめ「ハイレバレッジ・イノベーター」である94社に入る企業は、研究開発支出こそ競合他社より少なかったものの、一連の尺度に照らした企業業績は競合他社を一貫してしのいでいた。
ブーズ・アレンは、R&Dが企業の業績に及ぼす影響を評価するための包括的な調査において、研究開発支出で世界のトップ1000に入る企業を対象に分析を行った。この調査では、イノベーション支出額と企業業績との間の関係性が特定され、イノベーション投資から最大の利益を得られる手法が明らかになった。調査の主な結果は以下の通りである。
ハイレバレッジ・イノベーターは全体の10%以下である。
今年の調査では、2000年から2005年にかけて、7つの業績尺度を用いて、グローバル・イノベーション1000社の財務データを分析した。この5年間を通して業界他社より一貫して優れた業績を上げていたのは、調査を行った1000社のうち94社に過ぎなかったが、これら94社では、売上高研究開発費比率が業界の中央値を下回っていた。
これらのハイレバレッジ・イノベーターは、さまざまなモデルやアプローチをもとに競合他社より優れた業績を上げているが、一般には、イノベーション・プロセスの少なくともひとつの要素で際立った能力に長けており、どの段階でもその手腕を発揮している。たとえば、グーグルは新しいアイデアを驚異的な早さで次から次へと生み出すことで知られている。トヨタは、競合他社よりはるかに効率的かつ効果的に製品やプロセスを開発する能力に長けている。アップルは、プロジェクト選択や顧客理解において優れた能力を誇っている。本リリース末尾には、ハイレバレッジ・イノベーター94社の全リストが添付されている。
ブーズ・アレンのヴァイス・プレジデントBarryl Jaruzelskiは、「イノベーションは優れた業績につながることもあるが、これは自動的なプロセスではなく、必ずしも平均以上の投資を必要とするものでもない。最も大きな成功を収める企業は、統合的なプロセスとそれを支える社風を組み合わせて、持続可能な競争力を作り上げている」と述べている。「特効薬(silver bullet)など存在しない。単に問題点に資金を投入するだけでは、解決策にはならない」というのだ。
各企業は、R&D支出額から利益を引き出す能力を高めている。
昨年は、グローバル・イノベーション1000社のR&D支出額が200億ドル以上増えたが、収入はそれ以上の速度で増加している。事実、イノベーション投資の最も有意義な指標である「売上高研究開発費比率」は2001年から着実に減少し、2005年にこれを増やした企業は全体の40%に過ぎない。
豊かな財源(deep pocket)は吸い込み弁(dry well)にもなり得る。
2005年のグローバル・イノベーション1000社の分析では、昨年の初期調査での主な結果、すなわち「資金だけでは効果的なイノベーションを獲得できないこと」が確認された。R&D支出額と企業業績や成功の主な尺度、すなわち「売上と利益の伸び」、「粗利益と営業利益」、「時価資本総額の伸び」、「株主利益」などとの間には、統計的に有意な関係はない。R&D支出額との統計的な関係がある唯一の業績変数は、売上高総利益率のみである。
規模のメリット。
企業の規模はR&D支出額にとってメリットとなる。大手500社の場合、2005年のR&D支出額の中央値は売上の3.5%に過ぎなかったが、これに対して中小企業500社のそれは7.6%に達していた。
特許は一般に利益増にはつながらない。
R&D支出額の増加は企業の特許件数の増加につながることもあるが、特許の件数や質と企業の財務実績との間には、統計的な関係はない。
決まりきった予算規模などない。
R&Dの予算規模は、同じ業界内でも大幅な開きがある。これは、イノベーション・ビジネスモデルが企業ごとに異なるために、イノベーション投資の適切な規模についてはコンセンサスがないことを示唆している。
効果的なイノベーターは、4つの主要要素に秀でている。
ハイレバレッジ・イノベーターは、資金を支出することによってだけでなく、イノベーションのための4つの主要要素、すなわちアイデアの創出、プロジェクトの選択、製品開発、事業化など関して、卓抜している。ハイレバレッジ・イノベーターは、イノベーションサイクルの全体を通じて顧客の声を重視している。StrykerやBlack & Deckerなどの企業は、エンド・カスタマーのニーズの理解に重点を置いたイノベーション戦略を立案している。
ブーズ・アレンのヴァイス・プレジデントKevin Dehoffは、「我々の調査では、イノベーションは新しいアイデアから始まり顧客満足で終わる“エンド・ツー・エンド”プロセスだととらえることができれば、ほとんどの企業はR&D支出からより大きな利益を引き出せることが判明している」と述べている。「最も効果的なイノベーションは、必ずしも最も高額なものではない」というのだ。
調査による結果には、以下も含まれている。
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グローバル・イノベーション1000社は2005年、研究開発に総額4070億ドルを投入した。2004年比で6%の増加である。これはデンマークとノルウェーの合計GDPを超える額で、米国国防省の予算にほぼ匹敵する
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R&Dの合計支出は上位1000社に集中していた。それに続く1000社の2005年の支出総額は、250億ドルであった。ブーズ・アレンの推定では、グローバル・イノベーション1000社は企業によるR&D支出額総額の約85%を占め、政府や非営利組織によるものを含めたあらゆるR&D支出額の55%を占めている
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R&D支出額でトップ10に入る企業は、降順に次の通りである。フォード、ファイザー、ダイムラー・クライスラー、ゼネラルモーターズ、シーメンス、ジョンソン・エンド・ジョンソン、マイクロソフト、IBM、グラクソ・スミスクライン
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R&D支出額はいくつかのメジャー産業に集中している。2005年の合計支出の3分の2近くは、次の3つの産業におけるものであった。コンピューターとエレクトロニクス(26%)、医療(22%)、自動車(17%)産業である
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2005年には、欧州、北米、日本におけるこれまでのリーディング・カンパニー以外のグローバル・イノベーション1000社によるR&D支出額の比率が60%近く増え、上位1000社の企業R&D支出総額の4.6%に達した
ブーズ・アレン・ハミルトンのグローバル・イノベーション1000:調査方法
ブーズ・アレン・ハミルトンは、2005年に研究開発に最も多額の費用を投入した公開会社1000社を特定した(R&D支出額についての公的なデータが存在する会社)。単一の親会社に50%以上所有される子会社は、営業損益が親会社の財政報告書に含まれるため除外した。
上位1000社のそれぞれについて、2000年から2005年までの主な財務尺度(売上、粗利益、営業利益、純利益、過去のR&D支出額、時価資本総額)を分析した。これに加え、株主利益の総額も計算し、それを各社が属する地域のマーケットの株主利益総額に照らして調整した。
各企業は、ブルームバーグ社の産業分類にしたがって10の産業セクター(またはその他)のいずれかに分類し、報告されている本社の所在地に応じて5つの地域に分類した。R&D支出額に応じて産業全体の有意な比較を行うため、各業界のR&D支出額の中央値に照らして、各社のR&Dの支出レベルを指標化した。財務尺度についても同様のアプローチを採用した。時間のずれ、地域、業績変数、産業などのあらゆる組み合わせを調査するためには、約10000回の分析が必要であった。
グローバル・イノベーション1000調査のデータは、 www.boozallen.com からオンラインで入手することができる。
ブーズ・アレン・ハミルトンについて
ブーズ・アレン・ハミルトンは、民間企業ならびに政府・公共機関に対する最先端の経営コンサルティング・ファームとして、90年以上の実績があります。様々な業種や機能に関する専門性の高いコンサルティングノウハウを駆使し、クライアントが抱える課題を、クライアントと共に解決し、そのミッションの実現をサポートします。ブーズ・アレンは、持続する結果を実現することに全力を投じています。
ブーズ・アレンは、現在、世界6大陸において18,000名以上の従業員を有し、年間売上高は37億USドルを上回っています。又、ブーズ・アレンは、働く場所としても定評があります。例えば、2005年と2006年には、フォーチュン誌の「勤めたい企業ベスト100」に選ばれ、また過去7年間ワーキングマザー誌の「働く母親のための企業ベスト100」にも選ばれています。
ブーズ・アレンの詳細については、公式サイト(www.boozallen.com)にアクセスしてください。又、経営に活かせる着想・アプローチ・事例については、ストラテジー+ビジネスのサイト(www.strategy-business.com)をご覧ください。
《本件に関するお問い合わせ先》
ブーズ・アンド・カンパニー株式会社
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